企業の技術的負債による年間損失は年間平均3億7,000万ドルに―最新調査で判明
レガシーシステム刷新の遅れが非効率を招き、世界各国の企業に深刻な財務的影響を与えていることが調査で明らかに
※当資料は、米国時間 2025 年10月14日に米国で発表されたプレスリリースの翻訳です。
米国マサチューセッツ州ウォルサム発 –Enterprise Transformation Company™のPegasystems Inc.(NASDAQ: PEGA)が実施した最新調査によると、老朽化や複雑化が進むシステムやアプリケーションのモダナイゼーションが進まないことにより、世界の企業は年間平均で3億7,000万ドル(約550億円)を失っていることが明らかになりました。本調査はリサーチ会社Savantaが実施し、世界各国の企業に所属するIT意思決定者500名以上を対象に、長年積み重なった技術的制約がもたらす影響と、それを克服するための取り組み状況について分析しています。
本調査では、長年使われてきたシステムの複雑さや、人手と時間を要する運用プロセスが、レガシーシステムの再構築プロジェクトの完了までに要する期間を長引かせており、こうした技術面と運用面の根深い課題が最も大きなコスト要因であることが浮き彫りになりました。
この遅延により、企業は年間約1億3,400万ドル(約200億円)相当の生産性や収益機会を失っていると推定されています。
次に大きなコスト要因として挙げられるのが、古いシステムが複雑に入り組み、他システムとの連携やデータ移行が困難なため、業務基盤の再構築やクラウド移行の取り組みが途中で頓挫し、その結果、投じた費用や時間が無駄になったケースで、年間平均5,800万ドル(約87億円)に上ります。
さらに、レガシーシステムの維持・更新・統合にかかるコストも年間平均5,600万ドル(約84億円)と推計され、企業にとって大きなコスト負担が続いていることが明らかになりました。
さらに本調査では、企業が抱える技術的な課題(いわゆる技術的負債)への認識や対応の進捗、レガシーシステムへの依存度、そしてそれらの課題を解消しようとする取り組みについて、回答者の意見を収集しました。主な調査結果は以下の通りです。
- 生産性の低下とリソースの偏り:
回答者の78%が、レガシーアプリケーションの保守や運用に多くの時間・労力・費用が割かれており、これらのリソースを本来はより生産的で、ビジネス価値を高めるプロジェクトに活用すべきだと考えています。
- 改善にどうしても手が回らない現状:
レガシーシステムのサポートを続けざるを得ない理由として、回答者の36%が「日々の保守や運用対応に時間がかかりすぎる」と答えています。さらに29%は、古いシステムで発生するトラブルやエラーへの対応に追われ、根本的な改善に取り組む余裕がないと回答しました。加えて25%は、「ビジネスリーダーがレガシーシステムの再構築を経営の優先事項と認識していない」と答えており、技術部門のリソースが日々の保守業務に多く割かれ、改善に向けた時間を確保しにくい状況が続いていることが明らかになりました。
- 古い業務システムに頼った複雑な運用:
回答者の63%が、日々のフロントオフィス業務やバックオフィス業務で、1〜10個の古い業務システムやアプリケーションを使い続けていると答えています。さらに29%は、11〜20個のシステムを日常的に使用しており、業務プロセスが複数の旧システムにまたがり、管理や改善が難しくなっている実態が浮き彫りになりました。
- 既存システム中心の運用が抱える限界:古いシステムを近い将来に廃止または新しい仕組みに置き換える予定があると回答したのは、わずか9%にとどまりました。これは、多くの企業で老朽化したシステムや複雑なアプリケーションが依然として業務の中心に残っており、その入れ替えが容易ではない現状を示しています。
Pegaは、古いシステムが企業にもたらす年間コストを推定するにあたり、回答者に対して「システムの再構築を進める際に最も重視している点」について尋ねました。
この分析では、実際の支出だけでなく、作業の遅れや非効率など、目に見えにくいコストも考慮しています。Pegaは各回答に基づいておおよそのコストを算出し、回答者自身にはその数値を開示せず、世界中の企業の平均値として集計しました。その推定は、企業の年間収益に対するIT投資や、古いシステムを新しい仕組みに置き換える際の一般的な費用水準を参考にしています。さらに、Pegaは多くの企業との協業で得た知見をもとに、老朽化したシステムが業務や収益に与える影響を分析し、最終的な年間コストの推定額を導き出しました。
引用とコメント
Pegaの最高技術責任者であるDon Schuerman(ドン・シャーマン)は、次のように述べています。
「多くの企業では、長年使われてきたシステムや複雑化したIT環境が、業務の柔軟性やスピードを制約する要因となっています。こうした環境の維持には多くの時間とコストがかかり、将来の成長に向けた取り組みを進めにくくしているのが現状です。
今こそ、これまでの仕組みを見直し、より迅速かつ効率的にビジネスを進化させるための新しい一歩を踏み出す時です。その鍵となるのが、業務全体を可視化し、目的に沿ってプロセスを再設計できる「Pega Blueprint™」というアプローチです。このアプローチを通じて、これまでのシステムに蓄積された業務ルールやデータを見直し、それらをクラウド上で柔軟に運用し、AIを活用して継続的に最適化できる仕組みとして再構築できます。これにより、企業は市場や顧客の変化に俊敏に対応し、新たな価値を生み出す競争力を手にすることができます。」
調査概要
本調査は世界中のIT意思決定者500人以上を対象に、レガシー変革プロジェクト、働き方、課題と機会について意識調査を行いました。回答者は、北米、英国、フランス、オーストラリア、ドイツの市場から構成されています。
調査方法
本調査にあたり、Pegaはすべての回答者に対して「技術的負債」と「レガシー変革(刷新)」を次のように定義しました。
企業が長年使い続けているシステムやアプリケーションの老朽化や複雑化が進み、保守や運用に多くの時間やコストがかかることで、業務の非効率や追加の負担が生じている状態を「技術的負債」としています。これは、拡張性の制限やセキュリティの脆弱性、最新技術への対応困難など、目に見えにくい課題も含みます。
また、「レガシー変革(刷新)」は、こうした技術的負債を解消するために、古いシステムや業務基盤を新しい仕組みに置き換え、業務の効率化や生産性向上を目指す取り組みを指します。
関連情報
- 詳細情報:Pega Blueprint
- 調査レポート:「レガシーからの脱却:技術的負債を見直し、手放す時」
- デモビデオ:Pega Blueprintの活用法
- その他の背景:Pega Gen AIとPega Infinity
Pegasystemsについて
Pegaは、エンタープライズDXを実現する最先端のAI搭載プラットフォームを提供します。世界有数の企業・組織が、ワークフローの自動化、顧客体験のパーソナライズ、レガシーシステムのモダナイゼーションを実現するためにPegaのテクノロジーを信頼して採用し、業務のあり方を再構築しています。1983年以来、拡張性と柔軟性の高いアーキテクチャにより継続的なイノベーションを促進し、お客様の自律型企業への道のりを加速しています。Build for Change®の準備は整いましたか?
詳細はwww.pega.com/jaをご覧ください。
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