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Living in the age of the influencer
Guy Matthews
ガイ・マシューズ(Guy Matthews)
著者
4分で読めます

インフルエンサーの時代を迎えるにあたって

オンラインインフルエンサーは、マーケティング担当者の強力なパートナーとなっていますが、こうした動きはまだ始まったばかりです。 これまでの経緯と、今後の展開についてご紹介します。
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ウェブが普及し始めた頃は、インターネット上で有名になったとしても、一時的にバズって話題になるという程度でした。 現在、オンラインセレブは一大ビジネスになっています。 オンラインインフルエンサーは、マーケティング担当者にとって強力なパートナーシップをもたらす存在です。 

著名人に報酬を払って商品を推薦してもらうというのは今に始まった手法ではありませんが、インターネットによって、特別な関心を持つ新世代のコンテンツ制作者(クリエイター)が、オンラインで自分のフォロワーを獲得できるようになりました。 世界的な人気が明らかになるにつれ、企業はこうしたクリエイターに注目し、影響力の強いクリエイターほど商品や金銭的な報酬を与えるようになりました。 

オンラインセレブの登場

ソーシャルメディアは、この発想をさらに発展させました。 2000年代半ばに登場したYouTubeやTwitterは、コンテンツクリエイターがブランドとして成長し、報酬として商品を提供する新しいプラットフォームとなりました。 次に重要な転換点となったのは、2010年に登場したInstagramです。新たなインフルエンサーの活躍の場として最適なプラットフォームとなりました。 その中で、インフルエンサーは自分のライフスタイルを「映える」ように編集して、お気に入りの生活用品などを交えて紹介するようになりました。

続いて登場したのがマーケティング担当者にとって強力なツールとなるスポンサードコンテンツ(SponCon)です。 2013年、Instagramが有料広告を導入したことで、ソーシャルメディアの商業化は新たな方向へと進みました。これは、企業のブランドとインフルエンサーをさらに明確に結びつけ、メッセージをより細かく管理できるようにすることを目的としています。 

その後まもなく、インフルエンサーは自分の愛用している商品や、愛用していると発言した商品を共有し、言及されるごとに直接報酬を得られるようになりました。 2016年には、TikTokがスポンサードコンテンツの時流をうまくつかみ、インフルエンサーにダンスやファッション、食のトレンドに乗る機会を提供するとともに、プラットフォームを使った新しく訴求力の高い方法でスポンサードコンテンツをプッシュ配信できるようになりました。 

製品の価値を最大限に引き出してくれるブランドアンバサダーを探しているなら、キム・カーダシアンを中心に据えた総力戦よりも、少数精鋭のナノインフルエンサーを揃えた方が効果的な場合もあります。

オンラインインフルエンサーとのコラボレーション

ソーシャルメディア上でブランドを確立しようとするなら、その手段として圧倒的にスピーディでも、まずはインフルエンサーマーケティングという新しい理論を理解する必要があります。

たとえば、インフルエンサーのセグメンテーションという問題があります。 数値はばらつきがありますが、調査では1,000~1万人のフォロワーがいる場合にナノインフルエンサーと分類しています。 マイクロインフルエンサーは10万人まで、マクロインフルエンサーは100万人までのフォロワーにリーチできます。 その中でも、100万人以上のファンを抱えるメガインフルエンサーやセレブインフルエンサーは大きな存在です。 

メガインフルエンサーは一挙一動が話題になります。 ラッパーのニッキー・ミナージュがInstagramでビジュー付きのピンクのクロックスを紹介したところ、その1億8千万人のフォロワーが数時間で4,900%も需要を増加させました。 カイリー・ジェンナーのように、3億人以上のInstagramフォロワーを抱えるメガインフルエンサーは、1回投稿するだけで100万ドルもの収入を得ることができます。 

インフルエンサーマーケティングを成功させるには、最大級の著名人を起用するだけでなく、もっと微妙な調整も必要です。 製品の価値を最大限に引き出してくれるブランドアンバサダーを探しているなら、キム・カーダシアンを中心に据えた総力戦よりも、適所にナノインフルエンサーを揃えた方が効果的な場合もあります。 

企業によっては、オーディエンスとの関連性が高いナノインフルエンサーだけの緊密なコラボレーションを検討することもあります。 こうした企業は、熱心なニッチオーディエンスを獲得し、インフルエンサーとの間に築かれた信頼関係をもとに、真の意味での認知度向上を図ることができます。 

CGの進化に伴い、ソフトウェアの中だけに存在するバーチャルインフルエンサーがすでに登場しています。

今後の展開

今後、マーケティング部門は、パフォーマンスベースの取引を通してインフルエンサーの管理を厳密化することで、成果を高めようとする可能性もあります。 スマート化したアルゴリズムと高度化したAIをベースにした新しいインフルエンサープラットフォームが登場する可能性もあります。 CGの進化に伴い、ソフトウェアの中だけに存在するバーチャルインフルエンサーがすでに登場しています。 こうしたバーチャルインフルエンサーは企業側が全面的に管理しています。 バーチャルインフルエンサーの外見や行動、発言内容などは、創出した企業が決定します。 アバターのコンテンツをすべて所有し、インフルエンサーが勝手な発言をすることで問題が生じることもなく、投稿のたびに多額の報酬を支払う必要もありません。

Magazine LuizaのLu do Magaluのようなバーチャルインフルエンサーは、Instagramで数百万人のフォロワーを抱えています。 Mattel社のCGバービーは、YouTubeの登録者数が1100万人近くに達しています。 非常にリアルなLil Miquelaなどの人工セレブは、独立系スタートアップ企業の資産です。 ロサンゼルスに拠点を置くBrudが制作した19歳という設定のCGキャラクターは、Prada、Dior、Calvin Kleinなどの大企業が顧客として名を連ねています。 

また、インフルエンサーマーケティングの成長分野としては、ソーシャルコマースが挙げられます。 ソーシャルコマースはソーシャルメディアとeコマースの中間の存在であり、インフルエンサーが自分のおすすめ商品をオンラインで共有することで、フォロワーは即時に購入できるようになります。 Grandview Research社によると、ソーシャルコマースは現在から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)30.8%で成長し、市場規模は6兆2,000億ドルに達する見込みです。 企業は、これまでよりも優れた、摩擦の少ないソーシャルコマースエンジンに投資することで、利用できるようになります。 

また、本物志向は、消費者を新たな行動へと導く可能性があります。 テイラー・スウィフトと比べて、自分の親友や家族、学校や職場の仲間なら、どちらが本当に信頼できるでしょうか。 マーケティング担当者は、ナノインフルエンサーやマイクロインフルエンサーに接触する方法を検討することになるでしょう。 企業のブランドとユーザー生成コンテンツを結びつけることで、マイリー・サイラスよりも、初期のブロガーのように自然発生的な人気を集めるアンバサダーを獲得できるのです。

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