Wells Fargo、共感性を高めて遺産整理手続きを効率化
Wells Fargoが、Pegaを活用して遺族にシームレスな体験を提供する方法をご覧ください。
NPSが改善
ケース処理量が増加
ビジネス上の課題
Wells Fargoは、支店数、約4,000店舗、資産は1.9兆ドルに上る、米国第4位の銀行です。しかし、顧客が死亡した場合の遺産整理手続きという非常に機密性の高いサービスの1つに、重大な欠陥が存在することが判明しました。
Wells Fargoでは毎年50万人程度の顧客の死亡届けがあり、大きな課題に直面していました。既存のプロセスは、旧式で紙ベースの作業が多く、商品や管轄区域ごとに分断されていました。遺産の受取人は多くの場合、州法、口座の種類、さらには国際規制によって大幅に異なる手続きに苦労していました。遺族にとって、こうした手続きは時間がかかり、繰り返しが多く、苛立ちを感じるものになっていました。
根本的な問題は、手続きが一元化されていないことでした。遺産の受取人は当座預金口座からローン、投資ポートフォリオまで、商品ごとに別の担当者に連絡しなければなりませんでした。統合されたプラットフォームがない状況では、死亡診断書や受益資格証明書などの書類が個別に収集・管理され、提出が複数回に及ぶこともありました。
Wells Fargoにとって、これは単に業務の非効率性の問題ではなく、信頼と共感の問題でした。つまり、思いやりと効率性が最も求められる時期に、遺産整理手続きが煩雑になることで、遺産の受取人との関係を損なうリスクが生じるということです。そこでWells Fargoは、アプローチの再定義に着手しました。資産を維持し、長期的なロイヤルティを醸成するとともに、クライアントのニーズを満たす効率的かつ共感性の高いテクノロジー主導型の体験の創出を目指したのです。
ソリューション
煩雑で断片化した遺産整理手続きの課題に取り組むため、Wells Fargoは、Pegaを活用したEstate Care Center(ECC)を立ち上げました。ECCは単なるサービス改善にとどまらず、Wells Fargoの全部門を統合する戦略的な全社規模のソリューションです。最終的には、業務効率の向上、顧客ケアの強化、そして大幅なコスト削減を実現します。
主な特徴と機能は、以下のとおりです。
- 全商品のケースマネジメントを一元化:ECCの中心にあるPegaの一元化されたケースマネジメントシステムは、すべての口座と商品を単一の親ケース構造に統合します。この設計には商品レベルと口座レベルのサブケースが含まれており、当座預金口座、住宅ローン、クレジットカードなど、複数のWells Fargo商品に関わる複雑な遺産整理をシームレスに管理できます。遺産の受取人は書類を1回提出するだけで済むため、プロセスが大幅に簡素化され、全部門で効率が改善します。
- ワークフローの自動化とインテリジェント統合:Pegaは死亡届の受理をはじめとする主要なワークフローを自動化します。このシステムはWells Fargoの内部プラットフォームや連邦財務省の申請書などの外部ソースと統合されており、死亡診断書の確認や口座停止などの即時の措置を自動的に実行します。こうした自動化により、手作業によるボトルネックが解消され、データの正確性が確保されます。以前は口座閉鎖の遅延によりクレジットカードへの請求が数百万件も発生していましたが、このようなコストのかかるエラーも防止することができます。
- オムニチャネルでの書類提出:Pegaはアクセシビリティの重要性を認識し、複数の受け付けチャネルをサポートしています。遺産の受取人は、オンラインポータル、郵便、Fax、電話、または面談により、必要書類を提出できます。さらに、自動化されたシステムが行政機関から直接死亡診断書を受理して処理することで、ワークフローの高速化と安全性の向上を実現します。すべての書類がシステム内の各ケースに添付されるため、冗長性が軽減され、さまざまな管轄要件の遵守が効率化されます。
- シームレスで共感性の高いクライアントコミュニケーション:ECCは、詳細なメモや優先フラグを含む顧客対応の統合レコードを保持するPegaの機能を活用します。これにより、遺産の受取人は機密情報を繰り返し入力する必要がなくなります。システムのエージェント間におけるシームレスな引き継ぎ機能は、業務の継続性を確保し、信頼の構築に役立ちます。Wells Fargoは、困難な時期における共感性に重点を置くことで、遺族の信頼できるパートナーとしての地位を確立しています。
- コンプライアンス、不正防止、セキュリティ:Pegaは、法域や商品の種類に応じて異なる、州法や社内規程の遵守にも重要な役割を果たしています。堅牢な不正検出メカニズムにより、遺産整理手続きが保護され、銀行の資産を保護しながら、遺産の受取人には安心感がもたらされます。
- 将来のイノベーションに対応したプラットフォーム:Wells FargoはECCを継続的な進歩の基盤と考えています。今後の機能拡張には、ケースワークフローのさらなる自動化、進化する法的要件に対応するための高度なドキュメントルールエンジンの開発、使いやすさを高めるためのクライアント向けポータルへのアップグレードなどが予定されています。このロードマップは、優れた顧客体験の提供において常に一歩先を行くという、Wells Fargoのコミットメントを示しています。
結果
Wells Fargoは、遺産整理手続きを一元化し、部門間の連携を促進することで顧客体験を変革しただけでなく、次のような大きな成果を達成しました。
- 顧客体験の向上:Wells Fargoは、遺産整理手続きを一元化・自動化することで、遺族の手続きの負担と精神的な負担を大幅に軽減しました。遺産の受取人は1セットの書類を提出するだけで済むため、重複作業がなくなり、短期間での整理が可能になりました。このシームレスな体験により、遺産整理のネットプロモータースコア(NPS)が40%以上改善しました。これは、重要なライフイベントにおける顧客満足度とロイヤルティの向上を反映しています。
- これまでにない業務効率:4年間でECCのケース処理件数は2倍に増加しましたが、従業員の増員は行っていません。これは、戦略的なワークフローの自動化でもたらされる効果を実証するものです。ECCは、重点を管理業務から共感性を示す顧客サポートに移行することで、リソースの割り当てを最適化し、優れたサービスの提供も実現しています。
- 資産の維持と成長:Wells Fargoの共感的かつ効率的なサービス提供能力は、資産維持の向上および顧客関係の強化に直結しています。スムーズな手続きに安心感を覚えた遺族は、Wells Fargoとの取引関係の維持や拡大に前向きになります。これは、現代の金融サービスを取り巻く環境が変化する中で重要な成果です。
- 堅牢なコンプライアンス確保と不正防止:Pegaの組み込み型コンプライアンス機能により、ECCはさまざまな州法や社内規程の遵守を維持します。不正検出および防止機能の強化により、セキュリティレイヤーが強化され、顧客と金融機関の両方を潜在的なリスクから保護します。
- 将来のイノベーションの基盤:Wells Fargoは、ECCを継続的な機能強化のためのプラットフォームとして活用し、継続的な改善に取り組んでいます。計画には、自動化の拡張、高度なドキュメントルールエンジンの導入、高度な顧客向けツールの統合などが含まれています。こうしたイノベーションにより、Wells Fargoは進化する顧客ニーズと規制環境に適応し、遺産整理のプロフェッショナルとしての地位を維持しています。
最先端の自動化で企業を変革
「Pegaを使用することで、ケース管理システムを手に入れることができました。書類を作成し、それがどの口座に必要かを特定することで、顧客が同じ書類を何度も作成する必要がなくなります。Pegaのもう1つの大きなメリットは、ケースについて非常に詳細なメモを残すことができるため、問い合わせが生じたときに同じ内容を繰り返さずに済むことです。」